投資 / インフラストラクチャー
エネルギー安全保障の強化:北米エネルギー供給とエネルギー・インフラへの影響
2023年8月21日

世界各国がエネルギー安全保障の強化に乗り出す中で、この流れを受けた投資ニーズが北米エネルギー・セクターに恩恵をもたらすと見込まれます。2022年、大陸欧州ではロシア産天然ガスへの依存から脱出するために北米からの輸入が増加したのは、この良い例だと言えます。実際のところ、この大陸欧州におけるLNG輸入増加部分の2/3を占めるのは米国でした。

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キャパシティ拡大が北米エネルギー輸出を後押し

北米産LNGは供給が安定かつ廉価なことから、輸出が継続的に増加しています。上記の図表では、欧州における再ガス化施設の増設と同じタイミングで、北米LNG輸出キャパシティの倍増が図られている事を示しています。輸出側と輸入側のキャパシティが同時に増加することで、欧州では北米産LNG輸入量が増加し、ロシア産天然ガス依存の解消が進むでしょう。

このキャパシティ増加分は、15-20年契約のもと2030年までに運転が開始となる見込みであることからも、エネルギー関連インフラ企業は、長期にわたる取引量の増加から恩恵を受けると予想されます。直接的にプラスの影響を受けるのは新規LNG輸出施設のディベロッパーですが、ミッドストリームのバリューチェーン全体でも、将来的にキャッシュフローの増加や成長機会が見込まれることから、魅力的な投資機会が提供されるでしょう。
 

 

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